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草原を見ていた。
広大な草原の中、
地平線まで真っ直ぐ続く道に、■■■と□□□がいる。
■■■が言った。
「この先で道が分かれている。」
「右か、左か、御前はどちらの道が良い?」
まだ幼い□□□は、ただ泣き叫ぶだけだった。
だから、■■■は□□□の手を引き、
道を真っ直ぐ進んでいった。
いつか□□□が、□□□自身の道を選ぶ事を望み、
分かれ道へ向かって手を引いていった。
□□□は、草原を見ていた。
そして、やがて道しか見なくなった。
2007.03.01